約7分で読めます
2024年12月4日(水)
約2年半前にオープンした湘南・辻堂にある「Sunny Spot」。
麹を使った体に優しいメニューと、人と人との繋がりを大切にする空間づくりで注目を集めているお店です。
店主の太田くにこさんにお話を伺いました。
【プロフィール】
静岡県出身。銀行員を経て専業主婦に。
夫の転勤で茨城、千葉を転々とし、13年前に憧れの湘南・茅ヶ崎に移住。
現在は藤沢在住。21歳の息子さんと17歳の娘さんの2児の母。
「心と体が元気になれる場所」をコンセプトにした、体に優しい麹調味料を使った料理を提供するカフェです。
麹を使ったメニューの提供の他、発酵食作り教室や異業種交流会など、様々なイベントも開催しています。
麹作りのワークショップ
月に1回くらいのペースで夜の営業もしていて、お酒を飲みながら楽しく交流できる場所にもなっています。
お客様からは「湘南のパワースポット」と呼ばれ、ここでは思いがけない出会いや縁が生まれたり、多くの方々の夢が繋がっていく不思議な魅力のある場所になっているようです。
甘酒と豆乳を使った甘酒ラテや塩麹の入った米粉のクッキーが人気です!
塩麹クッキーは、通常のクッキーで使用するバターや砂糖、小麦粉不使用のため、小麦アレルギーの方も安心して召し上がっていただけます。
また、ランチは日替わりで、その時の旬の食材を使った「おうちごはん」のようなメニューです。
とにかく身体に優しいお料理を出す。
無添加にこだわり、ドレッシングやソースも全部手作りしています。無添加にこだわり、ドレッシングやソースも全部手作りしています。
この場所をオープンするまでに、とても長い道のりがありました(笑)
遡ること10年前、専業主婦をしながら「隙間時間に何かできないか」と模索していた時期がありました。
周りには、ヨガやベビーマッサージ、ジェルネイルなどの勉強をして起業している主婦の方が多く、私も「何か自分に合ったスキルを見つけたい」と思いつつも迷走していました。
色んなことを試してみましたが何が自分に合うのか見つからないまま、週3日のパートと子育てに追われる日々でした。。
そんな中、友人からの誘いで『発酵食』と出会います。
発酵食は、食べるとアレルギーが改善したり、お肌が綺麗になったり、便秘が解消したりする身体に良い変化が起こることを知り魅了され、どんどんその世界にのめり込んでいきました。
ただ、この時点では自分で何かをやるまでには至りませんでした。
そこで次の転機が訪れます。
当時、思春期の子育てや夫との関係にも悩み、思い詰めていたのです。
そんな時に、たまたまママ友だった市居愛さんの「お金を整える」という本がきっかけで人生が思わぬ方向へと進み始めました。
これを語らずには私は始まらないくらいです(笑)
そして、この本をもとにした「家計整理アドバイザー講座」を受講することになります。
この講座は、家計の整理や節約、お金の価値観について学ぶものでしたが、その先にある「自分の生き方」までも考えさせてくれたんです。
「結婚して子供を産んで、家庭を築くことがゴール」だと思っていた私ですが、そこに到達しているはずなのに幸せを感じられない自分に気づかされました。
それから「自分はどう生きたいのか」を初めて深く考えるようになったのです。
でも、当時は明確なビジョンは浮かんでこなかったんですよ。。
漠然とあるのは「女性たちが集まって共に学び、笑い合える場所。私がそこに立っている」というものでした。
Sunny Spotは女性が集まって活気溢れるイベントを開催している
結局何になりたいのか分からないままでしたが、ご縁があり家計整理アドバイザーの講師として活動を始めました。
お金についての学びを伝えることで喜んでもらい、やっていて楽しかったのですが、なにか違うなあという感覚があって。
そんな中、江ノ島でゲストハウスを経営している社長さんとの出会いが次の転機となります。
「色々やりたいことがあっても時間がない」と言う私に対して社長さんから「時間は自分で作るものですよ」と言われ、グサっと心に刺さったんです(笑)
なんとなく働き続けていた週3日のパートの仕事を思い切って辞め、元から興味があった「発酵食」の道に進むことを決意しました。
そこから発酵について学べる場所を探し始め、最終的にたどり着いたのが「日本麹クリエイター協会」でした。
そこに通って資格を取り、勉強していく過程で麹の世界に凄くハマっちゃって。
麹は味噌や醤油、日本酒など、多くの発酵食品の源。
自分の周りに、子供の健康のことに悩むお母さんや、自分自身の身体の不調で悩んでる方がいました。
健康に良い麹を「世の中にもっと広めていかなきゃ」って思ったんです。
そして、協会の中で麹の講師として活動するようになりました。
協会での活動は充実していましたが、3年ほど経つと、組織の中での活動に窮屈さを感じ始め
「もっと身近なお母さんたちに麹の魅力を伝えたい」
そんな想いが強くなっていった時、偶然にも家の近くに空き店舗ができたという話を耳にしました。
当初は迷いもありましたが、YouTubeで西野亮廣さんの「チャンスをつかむ人とつかめない人の違い」という動画に出会います。
「チャンスは誰にでも平等に訪れるが、それをつかめる人とつかめない人の差は、その時に言い訳をして逃げるかどうか」
という言葉に背中を押され決断をし、湘南で麹の魅力を伝え、たくさんの人を元気にする場所を作りたいという想いから、『SunnySpot』を開業します。
お店の塗装は友人達が手伝ってくれた
実は、この「Sunny Spot」という名前は、10年以上前から温めていたものなんです。
「温かい場所にみんなが集まってくる」というイメージを込めて。
まさに今、その想いが実現しているんだと実感しています。
お店のドアにはSunny Spotのロゴ
料理を通じて、誰かの健康を支えられてることと、ごはんを食べた人の笑顔が見られることが何よりの喜びですね。
あと、人のことを深く知るのが好きなんです。
なので、お店に来る色んな方々と話すのも私の楽しみです。
より多くの世代が交流したり、異文化交流できる場所にしていきたいです。
とにかく「心と身体が元気になれる」っていうのがベースにあって、私はそれを「食」を通じてお伝えし、ヨガでもマッサージでも、何でもそこに繋がるものであれば同志。
「これから何かをやりたい」という人にとってもゼロイチのスタートの場所になったり、自分の経験を活かして「誰かのやりたいこと」を応援できたらいいなと思っています。
開業3年、1人で頑張ってきましたが、ここからは誰かの力も借りながら、もっとみんなに喜ばれる場所にしていきたいですね。
凄く明るくて、パワーに溢れていて、太陽のような方でした。
Sunny spot、みんなから愛される「ひだまりのような場所」が出来るのは、くにこさんがそこにいるからだなと感じました。
今回でお店に来るのは実は5回目くらいで、ご飯も美味しく、このお店で繋がるご縁もあり、ずっと話を聞いてみたいなと思っていたんですが、やっとインタビューすることが出来ました。
愛されるお店を創り上げてきたくにこさんですが、過去には数々の葛藤や紆余曲折の日々があったことは意外でした。
誰しも迷いはあるけど、心の声をしっかり聞いて、チャレンジすることの大事さを再認識するようなインタビューでした。
そして話の中で、次から次へとやりたいことに関する発言が出てきます(笑)
一度、やりたいことにチャレンジした経験を積むと無敵なんでしょうか。
今後のSunny spotやくにこさんのチャレンジにも乞うご期待です^^
ぜひ一度、遊びに行ってみてください。
笑顔のくにこさんが受け入れてくれるはずです。